空き家となっていたセント・ニコラス・ホテルを引き継いだアビー・アンセルは、この建物の中心をベッドからビールに移した。
1800年代初頭から、セント・ニコラス・ホテルは、イリノイ州南部の町デュコインを通過する旅行者の長年の避難所として機能していた。列車で来ることも多く、何千人もの人々が頭を休めたり、酒を酌み交わしたりするために立ち寄った。この建物は2005年に閉鎖され、廃墟となる運命にあったが、アビー・アンセルはこの歴史的な場所が取り壊されるのではなく、この建物に新たな可能性を見出した。旅行者と住民の両方が集う場所としてのホテルの歴史に触発された彼女は、この由緒ある建物をデュコインの新しい水飲み場、飲食店、待ち合わせスポットに変えた。

ビール、バイク、食べ物への情熱と、新しいアイデアへのオープンな心を併せ持つアビーは、同じくバイクとビールへの親和性を共有するジェームズ・マッコイと接触した。2014年、2人の共通の興味は、クラフトビール文化におけるセント・ニコラス醸造所のユニークな地位を支える柱となった。醸造責任者であるジェームズは、デュコインの人々が自分たちの町を乾杯する理由がひとつ増えるような、地域の味を生かしたビールを毎週製造している。ビールだけでなく、セント・ニコラス・ブルーイングではオリジナル・ピザなどのフードも提供している(ジェームズはトースト風味をつけるため、厳選したホップをオーブンで焼くこともある)。




セント・ニコラス・ホテルはかつて南イリノイを通過する旅行者の拠点だったが、セント・ニコラス・ブリュワリーはイリノイのクラフト・ブリュワリー・シーンの中心地となった。自転車が飾られた壁を眺めながら、ピザとイリノイメイドの手造りビールを味わおう。
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